「ちょっと、ごめんね?」
真宙くんは、みっちゃんの掛けているメガネを勝手に外すと。
「えっ……!」
なんと、いきなりみっちゃんの顎を掴んで上に向かせた。
ちょっ、ちょっと真宙くん……突然みっちゃんに何をやってるの?!
それを見たあたしは、気が気でならない。
真宙くんは、みっちゃんの顔を至近距離でじっと見ている。
「ふーん。なるほどね。遠目で見たら、朝陽と釣り合わないって思ったけど……こうやって間近でしみじみ見ると、古賀ちゃんってけっこう可愛いね」
……可愛い。
いつもメガネをかけているから分かりにくいけど。みっちゃんは、確かに可愛い。
みっちゃん本人は、無自覚だけど。
女のあたしでも、惚れてしまいそうなくらいの可愛さ。
その上、スタイルも良くて。優しくて性格が良いから。
何より、学校の王子様である、あの一之瀬くんに告白されるくらいだし。
そう。みっちゃんは、高校1年の春休み前に一之瀬くんから告白された。その場ですぐに断ったみたいだけど。
……真宙くんも、やっぱりみっちゃんみたいな子が好みなのかな?



