わたしがまだ幼い頃。


近所の公園で出会った1人の男の子。


彼と過ごした時間はたったの2週間だけど、わたしにとっては人生のなかで1番大切な思い出。


そんな彼は、わたしのことを「ヒナ」って呼んでた。


今までもその子をずっと忘れることはなかったけど、名前だけが出てこなかった。


目の前の彼を見つめる。


うそ…あの男の子が聖那くん…なの?


今まで完成することのなかったパズルが、見事に埋まって完成する。


「…う、そ」