だけどすぐ答えられなかった。


もちろん、吹っ切れたわけじゃない。


まだ心のどこかに聖那がいる。


「俺さ、日向ちゃんのこと好きだよ」


「え…?」


「去年からずっと。一目惚れだった」


全然知らなかった。


奏くん、ずっとそう思ってくれてたの??


「奏、くん」


「でも、まだ黒谷のことが好きだよね?」