「薄々気づいてる人はいると思うが、黒谷は退学することになった。といっても自分からの申し出だ。だからもう騒ぐなよー」


…う、そ。


なんで?
なんでそこまでする必要があるの?


私を傷つけないために退学?


ふざけないでよ。


いい加減気づいてよ。


わたしは聖那がいない日々は耐えられない。


「日向…」


葵がわたしを心配そうに見つめるけど、今の私にそんな余裕はない。