「皆様、本日は特別なパーティーで、ございます。」
カーテンがあがると、沢山の人たちが大フロアで立食パーティーをしているのが一望できた。
オーケストラの生演奏が曲調を変え、
荘厳な雰囲気になった。
舞台の真ん中にはマダムが座っている。
僕はバーテンダーさんに手をひかれ
マダムの前に連れてこられた。
マダムは自身の頭に燦然と輝く冠を
両手で外し、
僕の頭にのせると、
会場からどよめきが上がった。
女王だ…
次の女王だ…
「アナタは今までの
テストに合格したわ。
四つの行いを守ったから、
女王の資格を得たのよ。」
「四つの行いは、
・素直であること
・謙虚であること
・他人を喜ばせること
・自分を失わないこと」
「大抵は大人になるとき、
欲望に任せて、
自分を失ってしまうわ。
アナタは乗り越えたのよ。
」
会場は拍手に包まれた。
新たな女王の誕生に。



