悲鳴、恐怖、血、死ーーー。不吉なワードしかこの場にいると浮かばない。しかし、この光景を柘榴は楽しんでいた。まるで狩猟ゲームの如く教室にいる人を惨殺していく。

どれほど時間が経っただろうか。教室にあれだけ響いていた叫び声は聞こえなくなった。代わりに、柘榴の目の前にはもうただの肉の塊と化した美紅のクラスメートの遺体が転がっている。

「あはっ、すごく綺麗……」

遺体から流れていく血は、まるで絵の具のようだ。教室というキャンバスを彩って、一つの芸術作品を作り上げている。そしてその絵の具を纏った遺体は、まるで赤い花が飾られているかのように美しい。

「……ふふふ……あっはははははははははははははははははははははははは!!」

返り血を浴びて汚れた柘榴は、いじめの首謀者たちも、傍観者たちも、全員を始末できたことに喜び、狂ったように笑う。これでもう美紅は悪者扱いされることもない。

「復讐完了。美紅、安心して眠りなさいね」

美紅の机の上に飾られていた白い花は、クラスメートたちの血で赤く染まっている。柘榴はその花を拾い上げ、愛おしげに口付けた。