The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜






「エドガー…」

「…咲良っ、お前!」


彼の名前…おそらくエドガーの名前を口に出してみると彼は驚いたように顔を上げた。


彼はエドガーだ。


「記憶が戻ったのか!?俺が誰だかわかってんのか!?」

「…エドガーだよね。でもごめん。それ以上は…」


彼の様子からして私は何かを忘れていて、どこかに閉じ込められているらしい。

名前しか知らない人にそう言われても不審にしか思えないが、何故かエドガーの言葉ならすんなりと受け入れられた。

そして何より私自身もこの日常に違和感を覚えていた、ということもあってだった。


「咲良!」


私の名前を呼ぶ誰かの声がまた向こうから聞こえる。