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多分、世間から見たら私たちは恋人なのだと思う。
一線は超えていないが、キスは普通にするし、もうずっと同棲もしている。
あまりにも一緒に居た時間が長い為、恋人というよりも家族というような雰囲気さえある。
それでもずっとおかしな違和感を覚えたあの日から私はどこかで何かを疑問に思っていた。
何を疑問に思っているのかわからないままに。
そんなモヤモヤした日々がかれこれ1ヶ月は続いていたある日のこと。
私はテオと街へ出て、ショッピングを楽しんでいた。
「おいで!咲良!」
「はいはい」
終始ご機嫌な様子のテオが私を手招きで呼ぶ。
私は本日何度目かわからないテオからの呼び出しに笑顔で答え、テオの元へ向かった。
「この服絶対咲良に似合うと思う。だからこれあげるね」
「え!?」
いきなりのテオからの贈り物に私は驚く。
どうやら私が1人で服を見ている内に買ってしまったようだ。
嬉しいけど!また買って!
…ん?また?
またではない。これは今日初めてのテオからの贈り物で…。
いや、ショッピングをするたびに何か贈ってくれるのはテオだ。
また、と思うことは当たり前のこと。何を私はそんなことを疑問に思っているのか。
「ありがとう、テオ!今度は私がテオに何か贈るよ!」
「いいんだよ。僕が買いたくて買っただけだから。今度出かける時はその服を着てね?」
変な考えを頭からすぐに追い出して私は笑顔でテオにお礼を言った。
するとテオも愛らしい笑顔で嬉しそうに笑った。



