「咲良、1つ確認したいのだが、あの本のタイトルは見ているか?」

「…タイトル」


ヘンリーに質問されてあの本、おそらく先程まで私が持っていた禍々しい本のことであろう本の表紙を思い出す。

確か表紙には薄くだったけど…


「desireって書いてあった」

「やはり、か」


私の答えを聞いて納得したようにヘンリーは頷いた。


「あー。desireか…。やっぱりね。まじかー」


ヘンリーの横でギャレットはめんどくさそうに頭を抱えている。


あの本がこのおかしな状況に関係しているのだとヘンリーとギャレットのリアクション見て察した。