「…認めるよ。お前…いや、咲良は俺の同志、俺が認めたオタクだよ」
ついにギャレットが用意していたらしい全ての問題が終わた。
ギャレットは全ての問題に正解した私を称え、感動した様子で私に握手を求めてきた。
私はその手をすぐに掴んだ。
「ありがとうございます」
やっと終わったのだ。
らぶ☆さばは思っていた以上に面白かった。
だからアニメを見るのも映画を見るのも苦ではなかったが、3日間寝ずに見続けたことは24歳社会人には少々辛い所業だった。
ギャレットに認められた。
これで寝れる。また一歩人間界へ近づける。
「…あのさ、契約する前に聞きたいんだけど」
「何?」
「咲良が俺と契約する理由って何?ミアちゃんに言われたからってだけじゃないでしょ?」
不思議そうに私を見つめるギャレットの言っていることは意外と的を得ていた。
自分のことばかりだと思っていたが、ギャレットは私が思っている以上に人を見ているようだ。



