「…入るぞ」


すると私の無視を無視してヘンリーが私の小屋へ入ってきた。


「…何」


私は小屋へ入ってきたヘンリーをギロリと睨み付ける。


「兄弟を代表して謝罪させてくれ。本当に申し訳なかった。それからこれも」


私に睨まれながら頭を下げたヘンリーは私へあの時燃えたはずのスマホを渡す。


え?生きてたの、私のスマホ。


驚きながらもスマホを受け取る私にヘンリーは申し訳なそうに「本当は燃やしていなかったんだ」と言った。


悪魔め。
でもスマホが生きていてよかった。


「咲良、君が許してくれるまで何度でも言うよ。本当に申し訳なかった」

「…」


何も言わずずっと黙ったままの私にヘンリーが再び頭を下げる。