美鈴は俺の前に腰を下ろした。

俺のマンションで美鈴を抱きしめて以来会っていなかった。

敢えて距離を置く様に努めた。

美鈴は一度も目を合わそうとはしなかった。

俺は兎に角謝ろうと頭を下げた。

「美鈴さん、この間は失礼しました、自分の気持ちが溢れて失礼な事をしたと反省しています」

「美鈴、戸倉さんに恥をかかせる様な態度を取ったのか?」

俺は透かさず否定した。

「違うんです、自分が悪いんです、美鈴さんは悪くありませんから」

しまった、父親の前でこの話はするべきではなかった。

美鈴と食事をしたかったから、まずは謝ってからと思ったのだが、美鈴の立場を悪くしてしまったと反省した。

「あのう、美鈴さん、外に出ませんか」

「美鈴、失礼のない様にするんだぞ」

美鈴の父親は俺に対してぺこぺこ頭を下げて恐縮していた。

美鈴は父親に追い立てられる形で、仕方なく俺の後について来た。

俺は車の助手席のドアを開けて、乗る様に促した。

俺は美鈴に謝った。