『すみません。もっと早くお伝えすればよかったっすね』
あたしの表情に動揺したのだろうか。
陽太の戸惑った言葉に、あたしは首をふった。
彼らは、あたしの為を思ってくれていたのだ。責めるつもりはない。
ただ、ずっと。
心の中に罪悪感という鉛が確かに存在したのも事実だった。
『ずっと、追い出してしまったと思っていたの』
彼が帰って来られなくなったのは、あの日あたしが彼を責めたせいなんじゃないかって。
一度助けてくれたけど、あたしがここにいるから、戻ってこなくなったんじゃないかって。
それを彼が選択したんじゃないかって。
不安だった。
怖かった。
だから、きっと聞くことが出来なかった。
『仁さんが、そんな和佳菜さんに責任を感じさせるようなことをするわけないじゃないですか』
陽太の声はやっぱり優しい。
これも、仁の計らいだったのか。
あたしは、一生彼に頭が上がらないような気がする。



