〜 月夜 side 〜

この辺にある公園で唯一桜の木が咲いている公園。

桜の木の前で泣き崩れる彼女。

その姿は痛々しくて、普段泣かない彼女がここまで泣くということは、それだけ今まで溜めていたということ。

人に涙を見せるのが嫌いな彼女は、両親が亡くなった時でさえ、笑っていた。

そんなに頑張らなくてもいいと思うが…それでも頑張ってしまうのが彼女。

側で守れなかった自分に腹が立った。


俺は泣き崩れる彼女に近づいた。

人の気配を感じたのか、泣くことをやめてこちらを見る。


桜『貴方たちは…"月光"だよね…?』


月『あぁ。』