いつかのあの人達と交わした言葉を思い出す。

思えばあの会話があの人たちと交わした最後の言葉だったかもしれない。


俺はその当時、世界No.1暴走族の"月光"の時期総長だった。

あの人たちは世界No.2"サクラ"、No.3"さくら"の総長だった。

俺たちに力の差はほとんどなく、俺はあの人たちを尊敬していた。

誰よりも強く、常に誰かを守ろうとするその姿は名前の通り"桜"のようだった。


あの人たちのように俺はなりたかった。

強くなってあの人たちと並べるように。

そう思っていたのに、あの人たちは俺たちの元からいなくなってしまった。


ずっと大切にしてきた"桜"を残して。