直『信じることは大切なことだ。それをダメって言う権利はないんじゃないか?仲間を簡単に捨てるな。』


厳しい口調で言われた。
あまりに説得力があり、自分の言ったことを謝らずにはいられなかった。


奏『お前らすまない。さっきの言葉は撤回する。だが、俺たちはあいつのことは信じないし、許さない。お前ら行くぞ。』


そう言い残し、教室から出る。

おかしいよな。
お前が裏切ったのに、お前はクラスの奴に守られて、俺たちは逆にクラスのやつから嫌われる。

これもお前の策略なのか?

そうだとしたら俺はお前を本当に許さないよ。


この時の俺たちは何もわかっていなかった。
桜がどんな気持ちだったのか。

そして何を抱え、桜がどんな存在なのか。

俺たちは知ろうともしなかった。
それができていたら俺たちはずっと仲間でいられたのにな。