自転車を漕いで数十分。 田んぼや畑に囲まれてポツンと一軒だけ建っている、おばあちゃんの家に着いた。 自転車を降りて、呼び鈴を鳴らそうとしたら ガラガラと玄関の扉が開いた。 「千花ちゃん、いらっしゃい」 お母さんから連絡がいってたからか、呼び鈴を鳴らす前に中からおばあちゃんが出てきた。 「こんにちは、おばあちゃん」 「久しぶりだねぇ。 さ、あがって」 『お邪魔します』と言ってから、 にこ、と目を細めて笑うおばあちゃんに続いて家の中に入った。