雨上がりには


煇先輩は、私と出会った頃金髪だったけど


『花ちゃんの綺麗な黒髪見てたら黒にしたくなった』



って言って黒染めしたんだっけ。なのにサラサラしてて羨ましいくらいだ。直毛気味なのもなんか可愛いなぁ…。乾かしてるうちに煇先輩の首がゆらゆらと揺れているのに気がついた。寝てる…?



「あの、煇先輩、終わりましたよ」


『…』



髪から手を離すと首がゆっくりと前に倒れていく。


「先輩」



と肩を揺らしてみると煇先輩がこっちを向いて目を瞑ったまま腰に腕を回してきた。



『やばい、なんか眠たくなった…』


『花ちゃんの手つきが優しすぎて眠たい…』



そう言いながら、先輩は私の太ももの間に顔を埋めて、ピタッと止まった。息がかかってこそばゆい。



「それやめてください、」



優しく先輩の頭を押し除けようとすれば、ペロッと太ももを舐められてしまった。


「ひゃっ、ちょっ、先輩っ」

『かわいい』



先輩は顔を上げて体を起こし、私をそのままベッドに押し倒した。


先輩はキスするときの顔をしていて、ジッと見つめられればどんどん顔が近くなって鼻先がちょんっと当たる距離になる。


まぶたを閉じてキスされるのをまっていると全くされなくて、目を開けると同時におでこにキスされた。



『またキスされると思った?花』



急な呼び捨て、ふにふにとほっぺたを摘んで遊んでる先輩に心臓が痛い、痛すぎる。




「そ、そんなこと、思ってませんから…!!」



キス待ってたみたいに思われたくなくてされなくて煇先輩から目線を逸らした。耳も顔も熱くて仕方がない。恥ずかしい。



『ん〜、それもなんだか嫌だな?』



そう言って煇先輩は音を立てて軽くキスをして、またもう一度深く唇を合わせた。




それからはゆったりと煇先輩のお家で過ごして、帰りは送ってもらった。


『そうだ、明日学校一緒に行こう』


「はい…行きましょう!」



ばいばいをして先輩の背中を見送ってるとまたこっちに振り向いて手を振ってくれた。両手をいっぱいいっぱいに上げて手を振る先輩は可愛かった。