「へ、?」
『だめ…?』
子犬のような目で見られると、なんでも許してしまう…
「いいですよ…」
家に帰ってもお兄ちゃんと彼女さんの愛し合い行為の声聞くのも気が引けるし、煇先輩とまだいたいと正直思った。
『荷物取りに行く?』
「はい、いってきます」
車の車庫を見ればお兄ちゃんの車が置いてあって、玄関には可愛らしいヒールが一足。案の定お兄ちゃんの部屋の前を通れば可愛らしい声とお兄ちゃんの色っぽい声がする。
なるべく音を立てないように要るものの準備をして家を後にした。
煇先輩の家に行く途中、本当にこれでいいのかなって不安になったけどそれを感じ取ったのか、先輩はその度に繋いでる手の力を込めてくれて優しく微笑んでくれた。
もうその時には空先輩の存在なんて心の隅の方にはいるかもしれないけど、忘れている感覚になった。
初めての煇先輩のお家に緊張する。ましてやお泊まりだ、ドキドキしながらお邪魔させてもらうと煇先輩の香水の匂いがした。
「先輩、あのそのお母さんとかは…」
『あ、今日はいない、出張なんだって』
「そうなんですか…」
分かってたことをわざわざ聞いてしまって少し自分がうざったい。というか2人きり確定なことにも胸騒ぎが止まらない。
『俺の部屋二階だから、先上がってて、右奥の部屋』
「わかりました、」
『ジュースいる?』
「あ…いえ、大丈夫です!」
『了解、お茶持って行くね』
「わ、ありがとうございます…」
早く行くのも気が引けてゆっくりと階段を登ってたら煇先輩もきた。
『まだそこにいたの笑』
煇先輩の部屋は漫画がたくさんあって中学生の頃の部活の集合写真が飾ってあった。さっきまで寝転んでたのか布団にシワが入ってて、読みかけの本が数冊落ちていた。
『ごめんね、散らかってて』
「全然!私より綺麗ですよ?」
『それは嘘だ〜笑』
やっぱり先輩といる時間は楽しい。
