家に着くと、アイは寝ていた。ただいま、と声を掛けると目を開けてこちらを見た。
「ふわぁ」
リフは不思議な声を発してアイに近づく。そして、
「こんにちは、ネコちゃん」
ぺこりと頭を下げて挨拶している。礼儀正しい奴だ。ちょっと変わっているともいう。
一瞬品定めするような間の後、アイはリフが差し出した指をすんすんと嗅ぎ、くわぁと欠伸をした。
「ただいま、アイ」
俺が頭を撫でてやるとゴロゴロ喉を鳴らす。リフも見よう見まねでアイを撫でる。幾らか緊張感はあるものの、アイはおとなしく撫でられていた。
「すごーい、おとなしいネコちゃんだね。それに、目がとっても綺麗!」
「綺麗?」
「うん、かたっぽずつ色が違うなんて初めて見た! なんか、宝石みたいだね。こっちが金でね、こっちが、えっと、えっと、お空!」
いや、金と空って、それどっちも宝石じゃないから。
綺麗綺麗と連呼してはしゃぐリフに、俺はぼんやりと違和感を感じた。
『うっわ、気味悪い目の猫!』
『こっち来んな! どっか行け!』
石を投げられていた、捨て猫のアイ。
『ほら、あの子よ。あの目、怖いよね。絶対人間じゃ無いよ』
『目が合ったら記憶無くなるんでしょ? 気をつけなきゃ』
遠回しに囁かれる、虹彩異色の化物疑惑。
俺はぽつりと呟いた。
「……オッドアイをありがたがる奴、初めて見た」
リフはキョトンとしてこちらを見た。独り言のつもりが、聞こえていたらしい。小首を傾げて尋ねてくる。
「おっとあい?」
「オッド・アイ。片方ずつ色が違う目の事」
ふと、確かめてみたくなった。リフは俺の目を見てどう反応するのか。
俺は眼帯を外して、試すようにリフを見る。
「アイや俺みたいな、こういう目の事」
リフはまじまじと俺を見た。大きな目がさらに見開かれ、ぱちぱちとゆっくり瞬きする。
さあ、坊ちゃんは泣き出すか? それとも逃げ出すか?
ややしばらく俺を凝視した後、リフは突然歓声をあげた。
「ふわぁ」
リフは不思議な声を発してアイに近づく。そして、
「こんにちは、ネコちゃん」
ぺこりと頭を下げて挨拶している。礼儀正しい奴だ。ちょっと変わっているともいう。
一瞬品定めするような間の後、アイはリフが差し出した指をすんすんと嗅ぎ、くわぁと欠伸をした。
「ただいま、アイ」
俺が頭を撫でてやるとゴロゴロ喉を鳴らす。リフも見よう見まねでアイを撫でる。幾らか緊張感はあるものの、アイはおとなしく撫でられていた。
「すごーい、おとなしいネコちゃんだね。それに、目がとっても綺麗!」
「綺麗?」
「うん、かたっぽずつ色が違うなんて初めて見た! なんか、宝石みたいだね。こっちが金でね、こっちが、えっと、えっと、お空!」
いや、金と空って、それどっちも宝石じゃないから。
綺麗綺麗と連呼してはしゃぐリフに、俺はぼんやりと違和感を感じた。
『うっわ、気味悪い目の猫!』
『こっち来んな! どっか行け!』
石を投げられていた、捨て猫のアイ。
『ほら、あの子よ。あの目、怖いよね。絶対人間じゃ無いよ』
『目が合ったら記憶無くなるんでしょ? 気をつけなきゃ』
遠回しに囁かれる、虹彩異色の化物疑惑。
俺はぽつりと呟いた。
「……オッドアイをありがたがる奴、初めて見た」
リフはキョトンとしてこちらを見た。独り言のつもりが、聞こえていたらしい。小首を傾げて尋ねてくる。
「おっとあい?」
「オッド・アイ。片方ずつ色が違う目の事」
ふと、確かめてみたくなった。リフは俺の目を見てどう反応するのか。
俺は眼帯を外して、試すようにリフを見る。
「アイや俺みたいな、こういう目の事」
リフはまじまじと俺を見た。大きな目がさらに見開かれ、ぱちぱちとゆっくり瞬きする。
さあ、坊ちゃんは泣き出すか? それとも逃げ出すか?
ややしばらく俺を凝視した後、リフは突然歓声をあげた。



