王太子様は背筋をしゃんと伸ばしたまま、こちらに歩み寄って来た。俺より背は低いが、堂々たる『偉い人オーラ』が半端ない。うう、コワイ。
「シェリフを保護してくれた事、改めて礼を言う」
「べ、別に大した事じゃない、と思われます」
緊張しているせいで、普段分かってるはずの敬語も出てこない。
「二、三ほど、お前に確かめたいことがある。シェリフが戻る前に済ませたい」
「はい、お尋ねして下さい」
険しい顔をして、王太子は苦言を呈した。
「申し訳ないが、きちんと使えないなら無理して敬語で話すな。シェリフに話していたように、普通に話せ」
それって、タメで話せってことか。その方が俺は楽だけど……
『無礼を重ねるようなら容赦はしない』
イルジアさんの警告を思い出してヒヤリとする。あの様子じゃ、タメで話したなんてバレたら、何されるか分からない。
「あの、それは立場的に出来ませんというか許されないというかですね」
しどろもどろな言い訳を、ナイジェル王太子は一刀両断した。
「構わない、僕が許可する。下手くそな敬語は耳障りだ」
王太子様ってば、すごい毒舌。俺、頑張ってんのに。
「丁寧な言葉でなくても構わない。普段使っている言葉で、僕と対等に話せ」
「ですがその、」
「誘拐犯に仕立ててイルジアに引き渡すぞ」
「なっ」
引きつる俺を冷静に見据えるロイヤルブルー。
「それって脅迫ですか!」
「そうだ」
しれっと言ってのける。王太子、性格悪いぞ。
「嫌なら最初から言うことを聞け」
何ていうか、俺様気質。リサさんはどこを見て慈愛深いと言ってるのか、さっぱり理解できない。
「分かりました。でも、後から文句言わないでくださいね。ホントにタメで喋りますよ。いいですか。いいんですね?」
「しつこい」
おまけに短気。
「溜めても溜めなくてもいい。イルジア達にも言っておく」
タメの意味分かってない気がするが……まあ良い。ここは開き直って、堂々と普段通りに話させていただこう。誘拐犯にされちゃ、かなわない。
ナイジェル王太子はソファーに座り、向かい側に座るよう俺に命じた。
「シェリフと、どこで会った」
いきなり質問ですか。ホントに短気だな。目のことも気にしてないみたいだし。こっちは助かるけど。
「街外れの橋の上。一人で空見て泣いてた」
「それで、どうやって保護した」
「迷子なのって聞いたら、猫を追っかけてみんなとはぐれたって。で、俺の相棒が似てたから、見に来るかって聞いたら素直について来た」
ありのままを答えると、ナイジェルは剣呑な目付きで睨んできた。
「シェリフを保護してくれた事、改めて礼を言う」
「べ、別に大した事じゃない、と思われます」
緊張しているせいで、普段分かってるはずの敬語も出てこない。
「二、三ほど、お前に確かめたいことがある。シェリフが戻る前に済ませたい」
「はい、お尋ねして下さい」
険しい顔をして、王太子は苦言を呈した。
「申し訳ないが、きちんと使えないなら無理して敬語で話すな。シェリフに話していたように、普通に話せ」
それって、タメで話せってことか。その方が俺は楽だけど……
『無礼を重ねるようなら容赦はしない』
イルジアさんの警告を思い出してヒヤリとする。あの様子じゃ、タメで話したなんてバレたら、何されるか分からない。
「あの、それは立場的に出来ませんというか許されないというかですね」
しどろもどろな言い訳を、ナイジェル王太子は一刀両断した。
「構わない、僕が許可する。下手くそな敬語は耳障りだ」
王太子様ってば、すごい毒舌。俺、頑張ってんのに。
「丁寧な言葉でなくても構わない。普段使っている言葉で、僕と対等に話せ」
「ですがその、」
「誘拐犯に仕立ててイルジアに引き渡すぞ」
「なっ」
引きつる俺を冷静に見据えるロイヤルブルー。
「それって脅迫ですか!」
「そうだ」
しれっと言ってのける。王太子、性格悪いぞ。
「嫌なら最初から言うことを聞け」
何ていうか、俺様気質。リサさんはどこを見て慈愛深いと言ってるのか、さっぱり理解できない。
「分かりました。でも、後から文句言わないでくださいね。ホントにタメで喋りますよ。いいですか。いいんですね?」
「しつこい」
おまけに短気。
「溜めても溜めなくてもいい。イルジア達にも言っておく」
タメの意味分かってない気がするが……まあ良い。ここは開き直って、堂々と普段通りに話させていただこう。誘拐犯にされちゃ、かなわない。
ナイジェル王太子はソファーに座り、向かい側に座るよう俺に命じた。
「シェリフと、どこで会った」
いきなり質問ですか。ホントに短気だな。目のことも気にしてないみたいだし。こっちは助かるけど。
「街外れの橋の上。一人で空見て泣いてた」
「それで、どうやって保護した」
「迷子なのって聞いたら、猫を追っかけてみんなとはぐれたって。で、俺の相棒が似てたから、見に来るかって聞いたら素直について来た」
ありのままを答えると、ナイジェルは剣呑な目付きで睨んできた。



