レシュノルティア国第二王子、シェリフ・ロスマリナス・レシュナ殿下。それが小猫の正体だった。
「え……と……」
愕然驚愕、驚天動地。衝撃のあまり声が出ない。予想外の展開に頭が付いていかない。
王子様ですか。真面目にですか。そう言う大事なことは先に教えてくれよ、リフ。じゃない、シェリフ殿下。俺、知らずに大変なシツレイをしてしまったじゃないか。
長身の騎士殿は、切れ長の目に鋭い光を宿して、俺を頭から爪先までつうと眺めた。背筋が寒くなるような冷たい一瞥。
「そして、貴方様は」
「お、俺は、その、」
「いつから、そして何故シェリフ様と御一緒なのですか」
「ええと、ですから、その、」
怖い。ものっそい怖い。丁寧で冷静な声に、身分ゆえの威厳と静かな怒りが滲んでいる。住む世界が違うと、纏うオーラも桁外れに違うようだ。後ろに控えてるおっさん達も怖いけど、この忠実な騎士なる執事殿が一番怖い。今の俺は蛇に睨まれた蛙だ。
「アーク、あのね、」
これじゃ、摘み出される以前の問題だ。情けない話だが、俺はリフ、いやシェリフの役に立てそうにない。
「ここで話す気にはなれませんか」
騎士殿はぞくりとするような笑みを口許に浮かべ、俺の腕を掴んだ。多分、いや確実に疑われている。シェリフが行方不明になったのは俺のせいだって。
「待って、アーク、ジェイミーは」
背の低い小猫の声は、長身の騎士の耳に届かない。
「仕方ありませんね。では別室で伺いましょう。イルジア」
「はい」
ガタイの良いおっさんが一歩進み出た。鋭利な刃物に似た声が、短い命令を下す。
「え……と……」
愕然驚愕、驚天動地。衝撃のあまり声が出ない。予想外の展開に頭が付いていかない。
王子様ですか。真面目にですか。そう言う大事なことは先に教えてくれよ、リフ。じゃない、シェリフ殿下。俺、知らずに大変なシツレイをしてしまったじゃないか。
長身の騎士殿は、切れ長の目に鋭い光を宿して、俺を頭から爪先までつうと眺めた。背筋が寒くなるような冷たい一瞥。
「そして、貴方様は」
「お、俺は、その、」
「いつから、そして何故シェリフ様と御一緒なのですか」
「ええと、ですから、その、」
怖い。ものっそい怖い。丁寧で冷静な声に、身分ゆえの威厳と静かな怒りが滲んでいる。住む世界が違うと、纏うオーラも桁外れに違うようだ。後ろに控えてるおっさん達も怖いけど、この忠実な騎士なる執事殿が一番怖い。今の俺は蛇に睨まれた蛙だ。
「アーク、あのね、」
これじゃ、摘み出される以前の問題だ。情けない話だが、俺はリフ、いやシェリフの役に立てそうにない。
「ここで話す気にはなれませんか」
騎士殿はぞくりとするような笑みを口許に浮かべ、俺の腕を掴んだ。多分、いや確実に疑われている。シェリフが行方不明になったのは俺のせいだって。
「待って、アーク、ジェイミーは」
背の低い小猫の声は、長身の騎士の耳に届かない。
「仕方ありませんね。では別室で伺いましょう。イルジア」
「はい」
ガタイの良いおっさんが一歩進み出た。鋭利な刃物に似た声が、短い命令を下す。



