「兄様も、僕の事ずるいって。わがままばっかり言って気楽で良いよなって。ついてくるな、邪魔だ、って……」
おまけに兄弟喧嘩か。そうか、邪魔だって言われたから帰り辛いのかもな。
うるうると、海色の瞳が潤み出す。
「父様も母様も僕のこと大事にしてくれてるけど……何かね、急にね、不安になっちゃったの。もしかしたら、父様達も僕のこと邪魔なのかな……って」
「んな事ねぇよ」
無愛想に反論した自分に驚いた。
リフの事を知りもしないくせに。もう一人の自分がそう囁いたけれど、言わずにいられなかった。
「先生方がどうかは知らない。でも兄貴は、たまたま機嫌悪かっただけじゃないのか?」
「……そうかな」
そうだといいな、とリフは消え入りそうな声で呟いた。
「お前、兄貴がそんな風に言う理由、ちゃんと聞いたか? 自分が兄貴とここに来たかった理由、ちゃんと伝えたか?」
少し間を置いて、リフはふるふると首を横に振る。
「何もかも分かり合えて、いつでも仲良くできる兄弟なんていやしない。どうせ泣くならちゃんと話して、完全に嫌われてから泣けよ」
「うん……」
リフは涙目をしぱしぱさせた。
「それにな、お前の親父殿はお前のこと大事にしてくれてるんだろ? 不安になるのはしょうがないけど、変に勘ぐって疑う必要なんか無い。悩むのは捨てられてからにしろ」
「うん……そうだね」
くすん、とはなをすすり、リフは俺を見上げた。
「ジェイミーは、ずっと一人なの?」
「ああ、まあな。気がついたら一人だった」
「父様達に捨てられたの?」
「いや、俺の両親は事故に遭って死んじまった。聞いた話じゃ、最期の瞬間まで俺の事心配してくれてたって。きっと良い人だったんだろうな。ま、当時俺はよちよち歩きのガキだったし、親の顔は覚えて無いけど」
「そうなんだ……」
そう呟いて、リフは再び膝に顔を埋めた。沈黙が続く。時々はなをすする音がするから、多分泣いてる。アイがピンクの舌でリフの手をてちてちと舐め、くりくりと頬ずりした。慰めているのだろうか。
おまけに兄弟喧嘩か。そうか、邪魔だって言われたから帰り辛いのかもな。
うるうると、海色の瞳が潤み出す。
「父様も母様も僕のこと大事にしてくれてるけど……何かね、急にね、不安になっちゃったの。もしかしたら、父様達も僕のこと邪魔なのかな……って」
「んな事ねぇよ」
無愛想に反論した自分に驚いた。
リフの事を知りもしないくせに。もう一人の自分がそう囁いたけれど、言わずにいられなかった。
「先生方がどうかは知らない。でも兄貴は、たまたま機嫌悪かっただけじゃないのか?」
「……そうかな」
そうだといいな、とリフは消え入りそうな声で呟いた。
「お前、兄貴がそんな風に言う理由、ちゃんと聞いたか? 自分が兄貴とここに来たかった理由、ちゃんと伝えたか?」
少し間を置いて、リフはふるふると首を横に振る。
「何もかも分かり合えて、いつでも仲良くできる兄弟なんていやしない。どうせ泣くならちゃんと話して、完全に嫌われてから泣けよ」
「うん……」
リフは涙目をしぱしぱさせた。
「それにな、お前の親父殿はお前のこと大事にしてくれてるんだろ? 不安になるのはしょうがないけど、変に勘ぐって疑う必要なんか無い。悩むのは捨てられてからにしろ」
「うん……そうだね」
くすん、とはなをすすり、リフは俺を見上げた。
「ジェイミーは、ずっと一人なの?」
「ああ、まあな。気がついたら一人だった」
「父様達に捨てられたの?」
「いや、俺の両親は事故に遭って死んじまった。聞いた話じゃ、最期の瞬間まで俺の事心配してくれてたって。きっと良い人だったんだろうな。ま、当時俺はよちよち歩きのガキだったし、親の顔は覚えて無いけど」
「そうなんだ……」
そう呟いて、リフは再び膝に顔を埋めた。沈黙が続く。時々はなをすする音がするから、多分泣いてる。アイがピンクの舌でリフの手をてちてちと舐め、くりくりと頬ずりした。慰めているのだろうか。



