その日のあのことは

私にとっては地獄としか回顧しようがないこと

母親から買い物を
メールで頼まれて

仕方なく、斗愛の家から
夜中に、スーパーに寄ってから家に帰るときがあった。



明るいところを帰ろうと思って
とぼとぼ歩いていると



斗愛の先輩、私も知ってる
年上の男たちが

5、6人絡んできた


逃げるように買い物袋を持って
早歩きで先を急ぐと

一人が正面に回って

私は完全に前をふさがれた



それから電話していたやつの友達なのだろうか



もう10人くらいになった集団に



無理やり掴まれて
地面に、たおされて服を脱がされて




それが私に起きた、14歳の夏の終わりの最低な出来事だった




ボロボロになったスーパーの袋をもって

家についた



母親は、「あら買ってきてくれたの?別に今日じゃなくても良かったのに。」と言った



私は自分の布団に行き

倒れ込むように寝た






朝起きて、携帯を見ると、あの時間頃に、
斗愛から

「おやすみ」

というメールが来てた





何も返せなかった。