「えっと、じゃあお願いします」


「ん」


結局、聖君に甘える形になってしまった。


このままだと何も出来ないダメ人間になってしまいそう。


「甘いねー!」


「聖一君って、由妃ちゃんには格別優しいよね」


「付き合ったら、どうなるんだろうな」


先輩達は口々に言ったけど、今度は聖君は何も言わなかった。

 
っていうか、無視してる。


「あ、着きましたね」


何とも言えない雰囲気の中、寮に着いた。


先輩がロックを解除して、部屋の中に入る。


……このままベッドにダイブしたい。


そう思ってしまうくらい、くたくたになっていた。


身体的疲労が大きい。


「聖一、ちゃっちゃっと作ってくれよ!」


「疲れてるだろうけど、お願いね」


「頑張れよ」


「はいはい、分かってる」