「うわ、不安だな」
「うん、なんか怖いね」
「ちゃんと食べれる物を作れよ、聖一」
「うるさい。んな文句言うんなら、作らないからな」
軽い言い合いに、聖君達の仲の良さを感じて少し笑った。
でも、やっぱり複雑な思いもある。
これって……
「由妃、疲れた?」
「あ、えっと。少し疲れたけど、聖君達ほどじゃないよ」
「由妃は俺達を手伝ってくれたから、疲れて当然」
考え事をしていた時に優しく笑ってくれて、疲れが取れた気がした。
聖君の優しい笑顔には治癒力があるのかな……?
本気でそう思えるくらいだった。
「ゴミ袋、貸して」
「えっ……?」
急にそんなこと言われて、首を傾げた。
どうして、そんなことを言うのかな……?
「俺が持つよ」
「いいよ!重いわけじゃないし、私が持つから」
「いいから、貸して。由妃は何も持たなくていいくらいなんだから」
そんなこと、してくれなくてもいいのに。
聖君はどこまで私を甘やかすんだろう……



