そう思ったら、俄然やる気が出た。
ゴミを見つけたら、袋の中に入れていく。
その単調作業を何回こなしたかな……?
「由妃、凄い量のゴミ拾ってるな」
「そういう聖君もね」
無心で拾ってると、聖君に声をかけられた。
褒めてもらえたけど、そういう聖君の袋にもゴミがたくさん入っていた。
面倒くさいとか言ってたけど、なんやかんや言ってちゃんと拾ってるんだね。
ほんと真面目だなぁ……
「俺は由妃ほどじゃないよ」
「えー、絶対そんな変わらないよ」
だって、聖君のゴミ袋の中には私と同じくらい、もしくはそれ以上にゴミが入ってるんだもん。
なのに、私ほどじゃないって言うんだよ……?
変な謙遜するよね、聖君って……
「そこ、話さずにやってよ」
「俺達、集中してやってるんだぞ!」
先輩達に怒られて、慌てて黙った。
聖君は少し面白くなさそうな顔をして、私から離れた。
うーん、少し寂しいな。
こういうのって、誰かと話しながらするのがいいのかも。
そう思ったけど、先輩達に不快な思いをさせるわけにもいかず、そのまま黙ってゴミ拾いを続けた。



