「いつもあんな風に仕事を押しつけてくるんですか?」


「あぁ、生徒会の仕事として先生の手伝いもしなければいけないが、だいたいは大橋先生の仕事だな。明らかにあの先生がしないといけないやつも俺達にやらせてる」

「そうそう。前も早く終わった時、掃除じゃないけど、大橋先公の仕事やらされたよなー」


「他の先生は気を遣ってか、大橋先生ほどはやらせないよ」


なるほど……


でも、何であの先生も自分の仕事までも生徒会にやらせてるんだろう……?


「あの先生は俺達のことが気に食わないんだろうな」


ポツリと呟いた聖君の言葉に納得した。


確かにそれなら仕事をやらせてる辻褄が合う。


先生としてはどうなんだろうって思うけど……


「絶対そうだな」


「間違いない!」


「ん、ほんとそう思うよ」


先輩達は同感だというように頷いた。


……そういえば、あの先生は生徒によって態度を変える先生だったな。


お気に入りの生徒は優しく接して、間違ったとしても特に怒られない。


逆に気に入らない生徒は難しい問題を解かせ、間違えたらこんなことも変わらないのかと怒る。


ちなみに、私は気に入らない生徒の方。


授業中、私に難しい問題が宛がわれるからね。


一応何とか正解してるけど……褒めてもらったことはない。