私のおかずと交換して、幸ちゃんや莉里ちゃんのを少しもらった。
美味しい……
やっぱり食堂で食べてもらった方がいいのかな……?
こんなに美味しいのに、私の作ったものを食べてもらうなんてなんだかもったいない気がする。
「美味しい!由妃、料理上手!」
「本当に美味しいわ。見た目を裏切らないわね」
でも、2人からそう言ってもらえてとても嬉しい。
よかった……
「それはよかった」
それから、少しおしゃべりしたりして、楽しく過ごした。
「確か、編入生だよな?噂通りめっちゃ可愛い!」
「ほんとだな!声かけようぜ!」
聖君達がいないから、鍵を持っていない私は待つしかなくて。
すると、何やら私を見て話していた先輩らしき人が近寄ってきた。
「ねぇ、君って例の編入生?」
「え、あ、はい」
「可愛いねー!」
「えっと、ありがとうございます?」
どうして話しかけてきたのかも分からない。
それに、可愛くもないのに……
「ねぇ、君みたいに可愛い子がどうして男子寮にいるの?」
「いや、そんなのどうでもいいじゃん。それよりさ、俺達と遊びにでも行かない?」
「あ、えっと……」
少し困っていると……
「何してんの」
聞いたことのないような低い声がした。



