「ねぇ、由妃!一緒に食堂行かない?」
4時間目が終わるなり、そう誘ってくれたのは莉里ちゃん。
「あ、うん。いいよ。でも、私お弁当あるんだけど、食堂でお弁当を食べてもいいの?」
「全然OKだよ!由妃と一緒に食べられるなんて嬉しい!」
莉里ちゃんはそう喜んでるけど、そこまで喜ばれると申し訳ない。
私と食べてもきっとつまらないだろうから。
「私も嬉しいよ。幸ちゃんも一緒に行こう?」
「えぇ、そうさせてもらうつもりよ」
幸ちゃんも誘って、私達3人は一緒に食堂へ行った。
「結構人が多いね」
「まぁ、初めて来た人はそう思うでしょうね。でも、これでもまだ少ない方なのよ」
「えっ、そうなの?」
「そうそう。原因は分かってるんだけどねー」
席は結構埋まってるし、列ができてる。
結構人が多いと思うけど、これ以上に多い日なんてあるの……?
「あー、今日生徒会メンバーいないね!」
「ほんとだ!だったら、他の場所で食べよっ!」
不意にそんな声が聞こえてきた。
あ、もしかして……
「あ、鈍い由妃でも分かったみたいだね。今日はいつもならいる生徒会メンバーが何故かいないから、来る人が少ないの。」
「生徒会メンバーがいる時は目の保養のためか、人の数がエグいのよね」



