「ほんとに人気なんだね」
「そうね」
「そうだね」
でも、2人はそんなに興味なさそう。
ファンじゃないんだろうね。
「それより、由妃。話してよ」
「うん、そうだね」
もう1度切り出されて頷く。
そして、話し始めた。
「私はフランスに留学してたけど、一昨日帰ってきたんだ。そこで幼馴染みがいるこの高校に決めて。ここに入学するのことになったの。でも、女子寮が空いてないらしくて、理事長先生から提案されたんだ。特別寮に入らないかって」
「特別寮?それって、生徒会メンバーがいる部屋だよね?」
「うん、そうだよ」
やっぱり知ってるんだよね。
でも、当たり前かな。
「話の芯折っちゃダメよ。由妃、続きは?」
「あぁ、うん。その寮は私の幼馴染みがいるんだ。だから、特別寮に入ることを承諾した。話は以上だよ」
特別寮に入るまでの経過を話し終えて、ちょっと息をつく。
どんな反応されるのかな?
「なるほどね」
「納得ー」
2人は頷いて、そして聞いてきた。
「それにしても、由妃。その幼馴染みっていうのは誰なの?聞く限り、生徒会メンバーよね?」
やっぱり聞かれた。
「この学園の生徒会長の皇聖一君だよ」
そうにっこりと笑って答えると、想像以上の反応が返ってきた。



