はぁ……そんなに編入生って珍しいのかな?
そう思いつつ、教室の中に入った。
「あ、おはよう!」
「由妃、おはよう!」
「おはよう、幸ちゃん、莉里ちゃん」
真っ先に挨拶してくれたのは、幸ちゃんと莉里ちゃんで。
元気いっぱいな挨拶に少し疲れた心が安らぐ。
「あ、由妃ちゃん!おはよう!」
「おはよう、由妃ちゃん!」
「白嶺さん、おはよう!」
「由妃ちゃん、おはよう!」
「おはよう、皆」
続いて他の人も挨拶してくれた。
女の子は結構な人が名前で呼んでくれて、男の子も呼んでくれる人がいる。
不安だったけど、少しはクラスの人と仲良くなれたみたいでよかった。
本当に先生の言うとおりだった。
「スガ、まだ来てないみたいね」
「ほんとだ、珍しい」
幸ちゃんと莉里ちゃんがそんなことを呟く。
へー、スガ君っていつも早い方なんだ……
女の子はスガ君を待ってるみたいだし、本当に人気者なんだね。
「そういえば、由妃。昨日女子寮じゃないって言ってたけど、あれどういう意味?」
そんなことを思っていると、幸ちゃんが声を潜めて聞いてきた。
それはきっと気を遣ってくれてるからだと思う。
「それはね……」
言いかけたところで悲鳴が聞こえてきた。



