少し呆れたように言われてしまう。
えっ、何でだろう……?
少し困ってしまったけど、そこでお弁当の存在を思い出した。
「あ、言い忘れてましたけど、お弁当を作ったんです。食堂とかで食べる予定だったならすみません」
「えっ、わざわざ作ってくれたの!?」
「嬉しいよ、ありがとう」
「あぁ、助かる」
「ありがとう、由妃」
お口に合うか分からないけど、喜んでもらえてよかった……
「じゃ、俺達はもう行くか」
「そうだね。生徒会の仕事があるし」
「はぁ、怠いなぁ」
「俺は由妃ともう少し一緒にいたいんだけど」
「そんなわけにもいかないだろ。ほら、さっさと行くぞ」
聖君達は生徒会の仕事があるみたいだから、先に行った。
残った私は食器を洗った後、部屋を出て教室に向かった。
その間、やっぱり視線を感じる。
本当に何なんだろう……?
「あれ、編入生だよな!」
「うわっ、噂通りめっちゃ美少女」
それに、私見ながらなんか喋ってるし……嫌なこと言われてないといいけどなぁ。
――教室には着く頃には、精神的に疲れていた。



