「ごめん。俺、君に興味ないから」


正直に言うと、女の子は泣いてしまう。


そういうのを繰り返しているうちに、いつの間にか俺は女に興味がないというイメージになっていた。


それは事実。


由妃にしか興味ないから。


だからといって、男に興味があるというわけでもないけど。


「よっ、無気力王子!」


「何それ」


「お前の通り名だよ!」


おかげで俺は無気力王子というあだ名になったらしい。


俺の性格と容姿を合わせたんだな。


でも、王子っていうのがなんか嫌だけど……


それから3年になって、担任の先生から生徒会長を推薦された。

 
何でもよかったから、先生の推薦で生徒会長に立候補して生徒会長になった。


同じく生徒会メンバーの黎、穂希、霖。


この3人と必然的に仲良くなっていった。


生徒会室で仕事をしていると、不意に由妃のことが頭に浮かんで。


「由妃、逢いたい……」 


「由妃って誰!?」


思わず漏れた言葉に必要以上に反応して、何やらニヤニヤした笑みを浮かべて聞いてきた。


しょうがなく、俺は由妃のことを話した。


「へー、聖一が片想いな」


「その子めちゃくちゃ可愛いの?」


「なんか意外だね。どんな子?」


うるさい……