「大丈夫?由妃」
「あ、ありがとう」
今は王子様の格好をしているから、余計にドキドキしてしまう。
こんなにドキドキしてて心臓保つかな、私……
心配になってきたよ……
「それにしても、この格好してると余計に暑い」
「そう、だね」
外に出ると、少し歩いただけで汗が流れてきた。
体育館は冷房が効いてたからこの格好でも暑くは
なかったけど……
外は下手したら熱中症になりそうな気がするくらい暑かった。
周りも聖君と似たようなことをぼやいている。
「では、順番通りに並んでください」
校庭に着くと、そう指示が飛んだ。
並び順は紙に書いてあるから、その通りに並ぶ。
私と聖君は2番目だった。



