いや、そうだとしても事実だし……お世辞じゃないなら、幸ちゃん達は私を過大評価しすぎかも。
いつも『由妃、凄い!』って言ってくれるけど、私はそんな大した人間じゃないもんね。
うん、きっとそうだ。
「これ以上由妃に言っても無駄ね」
「うん、由妃ってほんと分かってないからねー」
幸ちゃん達は自己完結した私に哀れんだような視線を向けて、ため息をついた。
どうして、そんな目線を向けられてるんだろう……?
でも、それを聞いてもきっといい答えは帰ってこないだろうから。
聞くのはやめておこうかな。
「ねぇ、幸ちゃん達って兄弟とかいるの?」
せっかくだから、兄弟姉妹関係で聞いてみた。
そういえば、今まで聞いてみたことなかったんたよね。
ちょうどいい機会だよ。
「えぇ、姉が1人いるわ」
「私は兄が1人と由妃と一緒で妹が1人」
言った後で一人っ子だったら申し訳ないと思ったけど、杞憂で終わったみたい。
でも、幸ちゃん達のことを知れてよかった。