聖君の料理は全て美味しい。
また聖君に何か作ってほしいなと思えるくらいの美味しさだった。
*
次の日。
今はお昼休みで、お弁当を食べ終わった私は幸ちゃん達と話していると……
「由妃」
誰かに名前を呼ばれた。
この声は……
「聖君……」
扉に目を向けてみて驚いた。
本当に聖君が立っていたから。
「あら、生徒会長様じゃない」
「由妃。呼ばれてるんだし、行ってみたら?」
「う、うん」
昨日は冴木先輩だったけど、今日は聖君。
今まで教室に来たことなんてなかったのに……
どうしたんだろう……?
「キャー!」
「こんな間近で見たの私初めて!ほんとにかっこいい!」
聖君が教室に来たことで、教室内が一気に騒がしくなった。
……ほんとにモテるよね、聖君は。
「どうしたの?聖君」
そう思いながら駆け寄って、聖君に聞いてみた。
何か用事でもあるのかな?



