「そうよっ!どうせ、私は花より団子な人間よっ!食いしん坊だから何だっていうのよっ!」
「いいんじゃない?僕も花より団子タイプだし。花の名前なんて何度教えてもらっても覚えられないだろうけど、食べ物なら大丈夫。あっちがイチゴで、あっちがトウモロコシ。これがゴーヤでしょ?覚えたよ」
「おお、その調子で、園芸部に入らない?まだ芽が出ていないけれど、あっちにもそっちにも美味しいものが植えてあるんだよ、食べたくない?」
部員ゲットの希望に目を輝かせるが、梶谷君は首を横に振った。
ううう、まだ、何が足りないというのだ!
「そういえば、なんで園芸部ってこんな場所で活動してるの?花壇作るなら、中庭とか、正門の横とかいくらだって場所がありそうだけど」
「ああ、なんかここ、パワースポットだからって、先輩が言っていた」
梶谷君は、その辺に転がっていたブリキのバケツをさかさまに置いて椅子がわりにして座った。
どうやら、私が植物の世話をしているのを本格的に観察するつもりらしい。
とはいえ、今日は追肥しておしまいだからさほど作業はないんだけども。
「パワースポット?神社とかそういうの?」
「植物が他の場所よりよく育つのは事実だけど、単に土壌や日当たりなんかの関係もかなぁとは思うのよね。ただ、何年か前の先輩が、実験したらしいの。同じ土と植物を植木鉢に入れて別々の場所で育てたんだって」
梶谷君が、興味深そうに私の話の続きを待っている。
男の子って、パワースポットとか非科学的なことってあんまり好きじゃないイメージだったけれど、梶谷君は違うみたいだ。
「そうしたら、ここで育てた植物の生育が良かったんだって。だから、やっぱりパワースポットだろうって」
「へぇー、パワースポットか……」
梶谷君が、ぐるりと頭を回して園芸部の畑……じゃなくて、野菜が植えてある花壇と、少し離れた場所にある木々を見た。
「いいんじゃない?僕も花より団子タイプだし。花の名前なんて何度教えてもらっても覚えられないだろうけど、食べ物なら大丈夫。あっちがイチゴで、あっちがトウモロコシ。これがゴーヤでしょ?覚えたよ」
「おお、その調子で、園芸部に入らない?まだ芽が出ていないけれど、あっちにもそっちにも美味しいものが植えてあるんだよ、食べたくない?」
部員ゲットの希望に目を輝かせるが、梶谷君は首を横に振った。
ううう、まだ、何が足りないというのだ!
「そういえば、なんで園芸部ってこんな場所で活動してるの?花壇作るなら、中庭とか、正門の横とかいくらだって場所がありそうだけど」
「ああ、なんかここ、パワースポットだからって、先輩が言っていた」
梶谷君は、その辺に転がっていたブリキのバケツをさかさまに置いて椅子がわりにして座った。
どうやら、私が植物の世話をしているのを本格的に観察するつもりらしい。
とはいえ、今日は追肥しておしまいだからさほど作業はないんだけども。
「パワースポット?神社とかそういうの?」
「植物が他の場所よりよく育つのは事実だけど、単に土壌や日当たりなんかの関係もかなぁとは思うのよね。ただ、何年か前の先輩が、実験したらしいの。同じ土と植物を植木鉢に入れて別々の場所で育てたんだって」
梶谷君が、興味深そうに私の話の続きを待っている。
男の子って、パワースポットとか非科学的なことってあんまり好きじゃないイメージだったけれど、梶谷君は違うみたいだ。
「そうしたら、ここで育てた植物の生育が良かったんだって。だから、やっぱりパワースポットだろうって」
「へぇー、パワースポットか……」
梶谷君が、ぐるりと頭を回して園芸部の畑……じゃなくて、野菜が植えてある花壇と、少し離れた場所にある木々を見た。


