きらめく星と沈黙の月


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「碧?」


目の前でヒラヒラと揺れる小さな手。


「あぁ」


桜子か。


そういえば、今日は迎えに行かずに登校したんだっけ。


「何?」


いつもより冷たい言い方になったような気がする。


チラッと桜子の様子を伺うと、俺の異変に勘づいてるようだ。


「ただおはようって言いたかっただけなんだけどさ……」


桜子には心配かけたくない。


桜子は若干戸惑った表情を浮かべたけど、何事もなかったかのように話を続けてくれる。


「栗ちゃんって藤北の野球部だったんだね。全然知らなかった」


桜子は何も聞いてこなかった。


だからこそ、桜子の隣は居心地がいい。