きらめく星と沈黙の月

ムキになって追いかけてくる桜子が可愛くて仕方ない。


こういう妹がほしかったなー。


いじめがいがあるっていうか、見てて飽きないっていうか。


結局、最寄り駅まで追いかけっこは続いた。


「はぁ…っ、疲れたぁ…」


「いいダイエットになったんじゃね?」


「どういう意味よ…」


「さぁ?」


軽い冗談で言ったつもりが、桜子は本気でムッとした表情をしていた。


「ごめんって。嘘、嘘。桜子はダイエットなんかしなくていいって」


機嫌を損ねたらめんどくさいから、テキトーになだめたら、桜子はぱあっと顔を輝かせ、ルンルンしながら改札を通過した。


単純な奴だな…。


扱いやすいにも程がある。