碧の大きな手が私の頭を撫でる。


そして…そっと引き寄せられ…。


目を閉じると、唇に温もりを感じた。


一瞬の口づけのあと、そっと離れていく。


名残惜しくて、まだ離れてほしくなくて、碧の服を掴むと、今度は強く抱きしめてくれた。


「碧……」


私…今、幸せだ。


ものすごく幸せだ……。


「桜子…好きだよ」


…っ!


何度言われても慣れない…。


でも、私も言わなきゃ…だよね……?


「わた…私も…碧が好き…」


恥ずかしさに耐えてそう言うと、碧は抱きしめるのをやめた。





そして、私たちは2度目のキスを交わした。


星と月が輝く夜空の下で─…。


end.