きらめく星と沈黙の月

相手のエースが投げた豪速球は─


カッキーーンッ


いい当たりだ!


打球はどんどん伸びる、伸びる、伸びる─


「入って…!」


うぉぉぉぉぉ!!


逆ベンチ沸き上がる歓声。


─センターがダイビングキャッチをしていた。


あと少しだったのに…。


これで2アウト。


続くバッターは…


「碧…!」


今日はずっと打ち捕られている碧。


去年は打つことさえもままならず、らしくない凡退を繰り返していた。


その碧が一年経った今、サヨナラが懸かった打席に立っている。


みなぎる闘志を隠すことなく、堂々と。


初球はボール。


碧は至って冷静だ。


プレッシャーは相手の方が感じているはず。


「お願い碧…」


2球目、3球目、と碧は見逃した。


2ストライク。