「私はそんなことしてません！」


やられた。


完全に嵌められた。


これじゃ瑠璃の時と同じだ─っ。


「ホントに私はそんなことしてないんです！信じてください！」


瑠璃のおかげで学んだ。


こういう時は否定し続けなければならないと。


「じゃあなんで、今心当たりがないと嘘をついたんだ？本当に知らなかったとでも言うのか？」


「表沙汰にしたくないって言ったのは鈴宮さんの方なんです…！！だから私からは黙っておこうと思って！」


あの女は改心なんてしてなかった。


これを狙って、あの日わざと遅れてきたんだ。


自作自演。


あいつの演技に騙されたんだ。


「ホントに私は強要なんてしてないんです！！信じてください」