きらめく星と沈黙の月


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放課後、急いで部活に行きたい気持ちを抑えて日直日誌を書いている時、クラスメートから声をかけられた。


「桜ちゃーん!1年生の子が呼んでるよー!」


「へっ?私?」


1年生の知り合いなんていたっけなぁ…。


不思議に思いながら廊下に出ると、そこにいたのは鈴宮さんだった。


壁にもたれて腕を組み、にっこり笑いかけてくる。


「…私に何か用?」


先輩と話す態度じゃない鈴宮さんを見て、嫌悪感が増す。


この子のことはどうしても好きになれない。


「単刀直入に聞きますけど、碧先輩と付き合ってるんですか?」


私より小柄なのに、高圧感があり、まるで後輩に思えない。


しきりに前髪をいじりながら、気だるそうにしている。


碧の前では可愛い子ぶってるのに、本性はこれか。