きらめく星と沈黙の月

「しんどいときは休めばえぇし、泣きたいときは泣いたらえぇ。誰も責めへんやん?そんなこと。んで、話したくなったときに、話してや。そんときはいくらでも聞くから」


大雅はニコッと笑ってから、スマホを操作し始めた。


泣きたいときは泣いたらいい…か。


毎晩毎晩、枕に顔を埋めて泣いている自分が嫌だった。


失恋を引きずって前に進めない自分が嫌いだった。


でも…いいんだ。


それで、いいんだ。


「これ、見て。俺の彼女」


画面に映っている笑顔のツーショット。 


「隣に映ってる子…」


私に似てる。


私と違って長いロングヘアーだけど、似てる。


「桜ちゃんにそっくりやろ?この子、今年の春に亡くなってん。やから、最初桜ちゃんに会ったときビックリした」


華奢で色白で、私にはない可憐な雰囲気がある。