きらめく星と沈黙の月

手が離せそうにない陽菜の代わりに、冷却スプレーを持ってグラウンドに飛び出す。


「そんな大したことないから、別に大丈夫だよ」


真っ黒に日焼けした龍がはにかんだ。


碧の後に控えるピッチャーとして、龍は誰よりも練習を頑張っている。


新チームは、碧の一枚看板だった旧チームとは違う。


今のままいけば、甲子園だって夢じゃない。


今度こそ叶うかもしれないんだ。


龍を…チームメートを、見ていると、自然とそう思う。


「一応スプレーしとくね。うちの大事なピッチャーですから」


癒し系の龍と話していると、不思議と笑顔になる。


しゃがみこんで、ボールが当たったふくらはぎにスプレーを吹き掛けようとした時─。