きらめく星と沈黙の月

何事にも全力で、完璧を追い求める性格だからこそ、強い。


他の人には到底できない努力を重ねていたことは、野球を離れた私にでもわかること。


「次4番!夏川先輩だって!きゃぁぁ!!!夏川せんぱぁぁい!!」


7の背番号を付けた先輩がバッターボックスに立つ。


1アウト、ランナーは1、2塁。


海南は4番打者を警戒しているのか、なかなか球種が決まらない。


そして、何度目かのサインのあと、投球姿勢へ入った。


腰を落とし、真っ直ぐ前を見つめる夏川先輩。


夏川先輩が振ったバットに白球が当たる。


「あ…ダメだ」


打ち上げられた球は、ピッチャーのグローブに吸い込まれてしまった。


2アウト、ランナーは変わらず1、2塁。


一人でもいい。帰せるか。