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幸い、碧の容態はすぐに落ち着いた。
高熱があるのに身体を酷使した結果だとお医者さんが言っていたそうだ。
「碧…」
「おっ、来てくれたんだ」
翌日、病室を訪れると、碧はすっかり元気な様子だった。
「ありがとな、優子さん呼んでくれて、救急車も呼んでくれたんだろ?桜子がいなかったら今頃どうなってたか」
似合わない病院着を着て、碧がにこやかに笑う。
「…私、何もできなかった」
オロオロするだけで、何をしていいのかもわからなかった。
何の役にも立たなくて、苦しむ碧を見ていることしかできなかった。
「そんなこと気にしてんの?俺だって、桜子が倒れたらどうしていいか分かんねーし、気にすんなって」



