きらめく星と沈黙の月

碧の息づかいが聞こえてきそうなくらい、激しく息を切らしている。


それでも、碧はバッターボックスを見据えている。


どこまで強い人なんだろう。


碧がまた構える。


碧が投げた変化球は、読まれていたのか、ドンピシャでバットに当たった。


今日1番の金属音と共に、打球は外野スタンド上段の座席に直撃した。


「……そん…な…」


このタイミングでホームラン…。


これでまた一点リードされてしまった。


碧に失意の念が見えた。


けど、それも一瞬。


意地でも巻き返すと言わんばかりの強い光が瞳に宿る。


ナインも、ベンチも、顧問も、マネも、誰一人として諦めちゃいない。


このメンバーなら夢もただの夢じゃない。


皆そう思っているから、必死で球を追いかけ、アウトをもぎ取ろうとするんだ。


自分を犠牲にしてチームを守る碧のために─。