きらめく星と沈黙の月

一点でもリードできたら、碧の気持ちが楽になる。


けれど。


そう簡単にリードを許してくれる相手ではなかった。


碧にできたことは向こうのエースにもできること。


四死球による出塁はあったものの、一人もヒットを打てないまま、9回が始まってしまった。


マウンドに上がるのはやはり碧。


ここで点を取られたら、相当なプレッシャー。


逆に、抑えることができれば、有利に働く。


碧……。


「…碧、無茶だけはしないで……」


きっと碧は身を粉にして耐えている。


この回を0点で抑えてくれたら、絶対に先輩たちがどうにかしてくれる。


これ以上碧に投げさせられないのは、皆分かってる。


だから、とにかくこの回だけ。


この回だけは…失点したくない。